Spectrum Tokyo Festival 2023 開催レポート&イベントデザインの裏側

Spectrum Tokyoの三瓶です。2023年12月2日〜3日の2日間に渡って開催した Spectrum Tokyo Festival 2023 が無事盛況のうち終わりました。関わっていただいた皆さま、ご来場頂いた皆さま、ありがとうございました。

去年はSpectrum Tokyoのローンチの約2ヶ月後に見切り発車で開催したフェスで、正直集客なども苦労しましたが、今年はたくさんの記事やミートアップなどコツコツやってきたのもあり、多くの方にご興味を持っていただけました。

初回の2022年の2倍以上の方にお集まりいただき、今年は早期割引チケットの終了時点でソールドアウトとなり、キャンセル待ちの方多数となってしまいました。今年ご来場いただけなかった皆さん、大変申し訳ございませんでした。

当日の写真などとともに今回のイベントでこだわったことなども綴っていきたいと思います。

デザインの多様性を表すラインアップ

2日間x2ステージで計36セッション、さまざまな領域・専門の方がトークまたはワークショップを行ってくれました。デザインは今やいろんなところにあるものですし、その多様性や可能性を感じてほしく、敢えて幅をもたせたラインアップにしたのですが、蓋を開けてみるとイベントとしては共通のテーマがあるようにも感じました。

それぞれの領域で並ならぬこだわりを持つこと、デザインをデザインに閉じ込めずにビジネスや社会に接続することや、多様性を受け入れるためにバイアスをなくしていくことなど、私たちが設定したテーマからそれぞれご自分のやられていることにも繋げていただいて、それらが化学反応を起こし、これからデザインとどう向き合えばいいのかが見えてくるようなイベントになったと思います。スピーカーの皆さまには年末のお忙しい時期にお時間割いていただき、大変感謝しています。

今回、事前のスピーカー公募でもたくさん応募いただきました。今回採択できなかった皆さまは申し訳ございませんでした。応募の多くが皆出ていただいてもおかしくないくらい面白そうな内容だったのですが、内容、業界・業種、属性などさまざまなバランスを考慮した末、苦渋の決断での採択・不採択でした。

対話を重視したイベント構成

ステージはGlobal StageとLocal Stageに分かれ、大きい方のGlobal Stageには日本語だけではなく、英語のプレゼンテーションなども混じり、日→英・英→日の同時通訳も入れました。

Local StageはGlobalに比べると少し小さめのエリアで、こちらではトークだけではなくワークショップなども実施しました。

Ask Me Anything(何でも聞いてね)

どちらのステージもプレゼンテーション終わりにスクリーン横にあるスペースに移動して、スピーカーと話せるAMA(Ask Me Anything=何でも聞いてね)セッションを用意しました。

こちらはそれぞれのトーク後、スピーカーを囲んでよりカジュアルに対話できるように用意したものになります。理由は以下です。

  • 大勢が静まり返っている前で手を挙げて質問するのは敷居が高い
  • 質疑応答の終わりにスピーカーのもとに個別の相談や名刺交換の列ができてしまい、知の共有が行われない

このため、トークを聞いていた席から離れ、前のAMAスペースに来ていただき、より小さいグループでスピーカーを囲むことでよりカジュアルな雰囲気でスピーカーと話せるような雰囲気をつくれるようにしました。

また、良いトークだとしても必ずしも質問という質問がなかったりもしますので、「共感した」、「良かった」などの感想や、他人の質問に便乗できるような雰囲気にもしました。

オンライン配信はなし

去年はオンライン・オフラインのハイブリッド開催でしたが、今年はオフラインのみに振り切りました。これはオフラインの体験価値に全振りするためでした。

私たちのフェスティバルはステージ上のプレゼンテーション以外の魅力が多いイベントですので、オンライン配信だと価値が伝わりきらないんじゃないかと、去年の実施からずっとモヤモヤしておりました。プレゼンと同じくらいAMAや交流スペースでの対話が大事!と言いながらオンラインでは何もできなかったんですよね(そしてやるとなるとなっても、会場と連動性をもたせるのが難しい)。そのオンラインへの引け目があり、去年はオフラインでやったら楽しそうな体験もオンラインのお客さんにフェアじゃないからと、控えてしまった経緯があります。

イベントの価値は人との出会いと対話だと考えているので、足を運べなかった方には申し訳ないのですが、今回は潔くオンライン配信はなしとさせていただきました。

フェスっぽくする仕掛け

グッズ

今年はグッズの扱いにも少しこだわりました。普通のカンファレンスだと全員に同じものが配布されると思うのですが、それだと人によっては不要な場合も出てしまうため、今年はグッズチケットというものを配布し、好きなグッズを2個選んでもらうことにしました。

荷物を軽くしたい人は小さいものを選べばいいし、そもそも要らなければ取らなければよい。こうすることで逆に少し凝ったものや、たとえばキャップのような多少人を選ぶようなものもつくることもできました。

フード&バー

今年はドリンク体験を良くしたい、ということでバーを作ってもらいました。アルコール飲料だけではなく、ノンアルコール飲料なども多数揃え、ドリンクチケットで交換できるようにしました。中にはSpectrumの名を冠したオリジナルカクテルも!

そしてフェスと言えばカレー、というよくわからないイメージに引っ張られ、今年もカレー屋さんに来ていただきました。しかも1日目と2日目で違うカレー屋さんという力の入れよう。もちろんカレー以外にもおにぎりやサンドイッチ、柿の葉寿司など、色々なフードが食べれるようにしていました。

スポンサーブース

フードやバーのある交流エリアにはスポンサーブースも設置。今年は5社もブースを出していただきましたが、どの企業さまフェスという趣旨を汲んでいただいてどれも楽しい仕掛けばかりでした。スポンサーブースに関しては少し間違えると企業さまの一方的なマーケティングになってしまいますので、Spectrum側からもある程度デザインのお祭りにふさわしいインタラクティブなものにしてほしいというお願いをしています。グッズ、コーヒー、くじやゲームなど、色々と趣向を凝らしていただいて交流スペースだけで楽しい空間にできました。ブーススポンサーの皆さま、ありがとうございました!

(ブースの詳細なレポートに関してはSmartbankさんのブログで先に詳しく書かれていたのでそちらを参照ください笑)

まとめ

というわけで。多くの方の協力のもと2回目のフェスも大成功に終えることができました。スピーカー、スポンサー、スタッフ、そして何よりもご来場いただいた皆さま、ありがとうございました。予想以上の反響を頂いたので、来年どうしようかすでに悩んでいますが、何かしらまたパワーアップしてまた楽しいフェスを提供できるようにしたいと思っています。

また、オフラインに振り切ってしまった一方で、やはりなかなか足を運べない方に向けてもなにかやりたい気持ちが出てきました。オンラインなのか、違った形のオフラインなのかはわかりませんが、来年も思考停止せずに面白いことを仕掛けていきたいと思っています。

またSpectrum Tokyoのイベントがありましたら、ぜひ遊びに来てくださいね。

・・・

最後に、このイベントを一緒に作り上げてくれた関係者の皆さんをご紹介してお別れです。皆さん、本当にお疲れ様でした。

Staff Credits

Organizer : Ryo Sampei
Project Management : Arisa Nojima
Communications & Social Media : Marika Hirano
Catering & Bar Owner : Noriaki Kawanishi
Staff Management : Akimitsu Kino
Data Management : Kentaro Ito
Brand Identity : Miwa Kuramitsu
Venue Design : Takumi Kadouchi
Web Design : Mizuki Yamamoto / Sho Kuwabara
Signs & Tickets Design : Ayako Suzuki / Sho Kuwabara
Photography : Ayu Kitajima

Stage Hosts : Katsuki Inoue / Shota Kawamura / Shiho Nagashima / Chiaki Sato

AMA Hosts : Riho Ichiki / Yu Koga / Ryuki Murakami / Takeshi Yamada

Volunteer Staffs : Nozomi Hamanaka / Aimi Hayatsu / Masakazu Ikeda / Shiho Inoue / Saori Iwai / Mayuko Kano / Mizuki Kobayashi / Soyoko Konda / Maki Matsumoto / Ayaka Morinaga / Tabito Otsubo / Hiroki Saiki / Hami Sasaki / Takayuki Shirasuna / Moeka Suzuki / Tafumi / Kanako Takai / Masaya Takizawa / Chinatsu Tomiyama / Saya Yoshida

Bar Staffs : Yosuke Doke / Mayu Ikezaki / Daiki Ishida / Junki Furukawa / Yuichiro Tamai / Kayoko Namba / Moeka Miyagawa / Megu Mito / Makoto Omura

Partners : Y’s Curry / Aashirwad / Kurosaki Base / Kanazawa Brewery / RINDA / Tsuji-Shuhan / je prends ca / Uchiki

Sponsors : Recruit Co., Ltd. / freee K.K. / TOYOTA Connected Corporation / DMM.com LLC / Gaudiy, Inc. / note,inc. / STORES, Inc. / Ubie, Inc. / pixiv Inc. / Heurithm, Inc. / inquire, Inc. / M3, Inc. / ZYYX, Inc. / Wantedly, Inc.

Day 1のスタッフの皆さん
Day 2のスタッフの皆さん

Written By

三瓶 亮

Spectrum Tokyoのプロデューサー/デザイナー/代表。マーケ、ディレクション、デザインとデジタルプロダクトやサービスに幅広く携わりもうすぐ20年。Spectrum Tokyo以前は日本最大級のUXデザインコミュニティ「UX MILK」を立ち上げ、7年ほど運営。90年代のパンクロックとあらゆるゲームが大好き。

Partners

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